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明日も行きたいこども園

せんだい幼稚園が大事にしていること
葉っぱで遊ぶ子
絵の具で遊ぶ子

行事のための保育ではなく、毎日の生活を豊かに送るための保育を。

せんだい幼稚園はこどもたちが「明日も行きたい!」と思える保育・教育に心がけています。そのため、子どもたちが「もっとやってみたい!」「こうしてみたらどうなるんだろう?」という気持ちをベースにしてさまざまな遊びを通して、自分たちで考えたり、工夫したり、アイディアを形にしたりする経験を重ねていきたいと考えています。
 
こどもたちは興味や関心を持ったことからさらに興味や関心を広げ、深めていきます。こどもたちの言葉や思いに沿って遊びを進めていくと、こどもたちは自らの経験をもとにして、さらに遊びを生み出したり、新たな発見をしたりします。そうした遊びの繰り返しが就学以降で発揮される「学びへ向かう力」(好奇心・物事への興味・周囲の人との関係など)を養う源になるのだと考えています。

「三つ子の魂百まで」という言葉がありますが、人生を大きく決めるこの幼児期こそ、こどもたちにとっての毎日の生活がとても大切です。この時期だからこそ経験したい活動を、「どのように経験していくか」が大切だと考え、こどもの立場にたって、こどもの気持ちになって、こどもたちがこの時期にしか咲かせることの出来ない自分だけの花、つまり『自分の花と時分の花』を沢山咲かすことのできる園でありたいと願い、保育にあたっています。

行事等は、決して派手ではありません。保護者の方のための「見せる」保育をしていないからです。日々の保育を、行事のための練習の毎日にするのではなく、こどもたちの笑顔のために、楽しい活動を行う毎日でありたいと思っています。こうした保育を通して、こどもたちの真の笑顔が見ることができ、それが保護者の方の真の喜びとなっていくと確信しているからです。そのような毎日の積み重ねの中で、きっとひとりひとりのこどもたちが「魅せて」くれるはずです。
 

 
お店屋さんごっこ

あそぶということ ~もっとわくわく、もっとドキドキ~

子どもたちは日々遊びを通してさまざまな経験をすることで学んでいきます。ただ一口に遊ぶといっても、誰かに命令されたり指示されたりして取り組むものではなく、「自分でやりたい!」という思い(内発的動機)にもとづいて取り組む遊びを大事にしたいと思っています。
 
乳幼児期には、教え込まれた知識の量ではなく、自らの「目」で見て・「耳」で聴き・「手」で触れ、多様な感覚を味わうことや、興味や関心、感動や好奇心(「なぜだろう?」「ふしぎだな」「すごい!」)に突き動かされ、自分で課題を発見し(「こうやったらどうだろう?」「つぎはこうしてみよう」)、その解決に向かって身体と五感をつかいながら、考え行動し続ける力を育みたいと考えています。それはまさに思考し、推察し、試行錯誤する=学びに繋がっていく遊びです。楽しい充実した体験から、多くの学びが育まれていくのです。 

園庭での絵の具遊び
造形遊び

描く、つくる。それは新たなものを生み出す力。

造形・描画活動はその名のとおり、何か形を造り出したり、絵を描く活動ですが、作品を作ることを目的としたものではありません。子どもたちが廃材を切ったり、くっつけたりしているとき、また絵の具やサインペンで絵を描いているとき、その先に作品を作ることを目指しているわけではなく、作ること自体・描くこと自体を純粋に楽しんでいます。その楽しさの結果として作品が生まれるのであり、作りあげていく過程にこそ価値があるのです。
 
2歳~3歳頃までは何かを描こうというより、初めて出会う絵の具やクレヨンなどの画材と触れ合いながら遊ぶ「なぐり描き」「塗たくり」という行為からはじまります。そういった行為や遊びから画材の性質を知り、技術を獲得していきます。やがて、自分の描いた絵や形に何か身近なものを見立てるようになり、自分の描いた絵によってお友達とイメージを共有したり、伝えたりできることに気付いていきます。
 
造形・描画活動は「こんな絵を描かせたい」という保育者の思いを子どもが再現するものではなく、子ども自身が想像し、創造し、表現することそのものなのです。

 
親鸞様童形像

手をあわせること

認定こども園せんだい幼稚園は親鸞聖人が開祖である浄土真宗(本願寺派)の教えの下、手をあわせることを大事にしています。定期的に仏参(お参り)の機会を設けており、子どもたちのお約束として以下の4つを掲げています。
 
・わたくしたちは み仏さまをおがみます
・わたくしたちは いつもありがとうと言います
・わたくしたちは お話をよく聞きます
・わたくしたちは みんななかよくいたします

浄土真宗の教えを通して、私たちは多くの命や助けに支えられながら生きているという感謝の気持ちや、異なる考えや異なる思いを持つお互いがその違いを認め尊重していけるような人格形成、豊かな感性の育成に努めていきたいと考えています。

生き物を見つめる子
クーゲルバーンで遊ぶ子

おたがいが関係しあい、ともに育っていく。

ロシアの心理学者であるヴィゴツキー(1896-1934)は発達には2つの水準があると考え、1つは「1人でわかる・できる」という発達、そして、もう一つは「誰かに手伝ってもらうとわかる・できる」という発達であると唱えました。その子(個人)が環境に働きかけるだけでなく、他者の存在や支援も発達における重要な役割を果たすと説いたのです。

それは知っている者、出来る者が教え込めばわかるようになる、できるようになるという意味ではありません。楽しい、面白かったといったポジティブな気持ちや、悔しい、悲しいという自分の気持ちや思いに共感してくれる先生やお友達がいてくれることで、「またやってみよう!」「あの子と一緒なら頑張れそうだ」といったモチベーションややる気に繋がっていきます。子どもたちは日々、生活や遊びの中からいろんなことを学んでいます。複数の人々がコミュニケーションを交わすことで、気持ちや支え合ったり、お互いの理解を一層に深め合ったりするのです。

それらのコミュニケーションはときには「けんか」という形になることもあるでしょう。それぞれの感じ方や考え方は異なるので、思いがぶつかり合ってしまうのはとても自然なことです。けんかが起きることはけっして悪いことではありません。少なくとも子どもはけんかをすることで、トラブルを起こした時の対処法を自ら学ぶことができます。ときにはけんかなども経験しながら、ひとりで遊ぶよりも複数のお友達とで遊ぶ方が楽しかったという「共感」の体験が、社会との連帯感へと繋がっていってほしいと思います。

 

せんだい幼稚園の食育

せんだい幼稚園の園内には田んぼや畑があり、年長児は種もみの選別から、田んぼでの泥んこ遊び、田植え、鎌を使っての稲刈り、千歯扱きでの脱穀、籾摺り、洗米、実食と園内にあるからこそすべての過程を体験しながら取り組んでいます。畑ではさつまいもや玉ねぎ、子どもたちの意見も取り入れながらいろんな野菜や植物を育てて、実際に食べる経験もしています。
 
育てていく中で「枯れてしまった・・・」ということもありますが、そういったことも「なんで枯れてしまったんだろう?」「枯れていないものもあるけれど何が違うんだろう」「どうやったら次はうまくいくかな?」といった学びや気づきに変えていきたいと考えています。
 
農家をされているお米博士や、お味噌作りをされている味噌先生など、地域の方々にもご協力を頂きながら園の中でもさまざまな体験をしながら、食への興味が膨らんでいけるように地元の食材を好きになるように努めています。